1975日本植物病理學會報Open access

Untitled research work

Hideki NAITO, Shigeyasu AKAI, Yukio KOSHIMIZU

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Abstract

1. イネ褐色葉枯病菌の分生胞子間融合は,イネ葉上,バレイショ寒天培地上,セロハン上,タマネギ鱗茎表皮上などにおいて容易に見られる。2. タマネギ鱗茎表皮上で,多数の分生胞子は小突起,発芽管で相互に融合し,分生胞子複合体を形成する。侵入に関与する菌糸は分生胞子複合体から生じ,その数は複合体を構成する分生胞子数よりも少ない。複合体を構成した分生胞子には内容が空になっているもの,膨大しているものなどがある。3. イネ葉上においても多数の分生胞子が融合し,優勢な表面菌糸の伸長がみられる。単独の小さな分生胞子からは表面菌糸は長く伸出することなく,イネ葉組織内への侵入はタマネギ鱗茎表皮の菌の行動からみても困難と思われる。分生胞子複合体の形成により各各の分生胞子内の栄養物は菌糸伸出部位に移動し,菌糸の生長に役立つとともにイネ葉侵入に必要とする菌の栄養を供給していると推測される。4. 本菌のイネ葉への侵入を見ると,分生胞子複合体よりのびた菌糸が気孔近くまで伸展し,気孔上に達して菌糸状のままで,あるいは附着器様膨大部を形成して気孔開口部から侵入する。侵入菌糸は気孔下腔から細胞間隙を伸展し,後には細胞内にも侵入する。まれに直接貫通侵入や傷侵入をすることもある。組織内菌糸は気孔開部分から短かい分生子梗を葉上に突出し,多数の分生胞子を形成する。

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1. イネ褐色葉枯病菌の分生胞子間融合は,イネ葉上,バレイショ寒天培地上,セロハン上,タマネギ鱗茎表皮上などにおいて容易に見られる。2. タマネギ鱗茎表皮上で,多数の分生胞子は小突起,発芽管で相互に融合し,分生胞子複合体を形成する。侵入に関与する菌糸は分生胞子複合体から生じ,その数は複合体を構成する分生胞子数よりも少ない。複合体を構成した分生胞子には内容が空になっているもの,膨大しているものなどがある。3. イネ葉上においても多数の分生胞子が融合し,優勢な表面菌糸の伸長がみられる。単独の小さな分生胞子からは表面菌糸は長く伸出することなく,イネ葉組織内への侵入はタマネギ鱗茎表皮の菌の行動からみても困難と思われる。分生胞子複合体の形成により各各の分生胞子内の栄養物は菌糸伸出部位に移動し,菌糸の生長に役立つとともにイネ葉侵入に必要とする菌の栄養を供給していると推測される。4. 本菌のイネ葉への侵入を見ると,分生胞子複合体よりのびた菌糸が気孔近くまで伸展し,気孔上に達して菌糸状のままで,あるいは附着器様膨大部を形成して気孔開口部から侵入する。侵入菌糸は気孔下腔から細胞間隙を伸展し,後には細胞内にも侵入する。まれに直接貫通侵入や傷侵入をすることもある。組織内菌糸は気孔開部分から短かい分生子梗を葉上に突出し,多数の分生胞子を形成する。

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1. イネ褐色葉枯病菌の分生胞子間融合は,イネ葉上,バレイショ寒天培地上,セロハン上,タマネギ鱗茎表皮上などにおいて容易に見られる。2. タマネギ鱗茎表皮上で,多数の分生胞子は小突起,発芽管で相互に融合し,分生胞子複合体を形成する。侵入に関与する菌糸は分生胞子複合体から生じ,その数は複合体を構成する分生胞子数よりも少ない。複合体を構成した分生胞子には内容が空になっているもの,膨大しているものなどがある。3. イネ葉上においても多数の分生胞子が融合し,優勢な表面菌糸の伸長がみられる。単独の小さな分生胞子からは表面菌糸は長く伸出することなく,イネ葉組織内への侵入はタマネギ鱗茎表皮の菌の行動からみても困難と思われる。分生胞子複合体の形成により各各の分生胞子内の栄養物は菌糸伸出部位に移動し,菌糸の生長に役立つとともにイネ葉侵入に必要とする菌の栄養を供給していると推測される。4. 本菌のイネ葉への侵入を見ると,分生胞子複合体よりのびた菌糸が気孔近くまで伸展し,気孔上に達して菌糸状のままで,あるいは附着器様膨大部を形成して気孔開口部から侵入する。侵入菌糸は気孔下腔から細胞間隙を伸展し,後には細胞内にも侵入する。まれに直接貫通侵入や傷侵入をすることもある。組織内菌糸は気孔開部分から短かい分生子梗を葉上に突出し,多数の分生胞子を形成する。

Key concepts: Biology

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