The Frontline of HIV Treatment
Katsuji Teruya
Abstract
Open-access reader
Katsuji Teruya
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HIV(human immunodeficiency virus)感染症は単なる「細胞性免疫不全を来す疾患」ではなく,慢性ウイルス血症による「全身性炎症性疾患」であり,それに伴い虚血性心疾患のリスク増加を含む,多様な病原性を示すことが明らかになってきている.治療開始時期は次第に早期化へ向かっており,米国では2011年にHIV感染者全員を治療の適応とする推奨がなされた.二次感染者を減少させるという予防戦略としての“treatment as prevention”という概念や,非HIV感染者に曝露前予防として抗HIV薬を用いることにより二次感染を予防しようとする試み(PrEP)も始まっている.かつては致死的疾患であったHIV感染症は,治療薬の進歩により患者の生命予後は著明に改善した.しかしながら,長期服薬に関連する既知および未知の副作用の懸念や,薬剤耐性ウイルスの蔓延リスクなどの懸念もあり,決して予断を許す状況ではない.一方,予後の改善に伴う患者の高年齢化により,これまでにはなかったさまざまな問題に対する対策の必要性も出てきている.
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HIV(human immunodeficiency virus)感染症は単なる「細胞性免疫不全を来す疾患」ではなく,慢性ウイルス血症による「全身性炎症性疾患」であり,それに伴い虚血性心疾患のリスク増加を含む,多様な病原性を示すことが明らかになってきている.治療開始時期は次第に早期化へ向かっており,米国では2011年にHIV感染者全員を治療の適応とする推奨がなされた.二次感染者を減少させるという予防戦略としての“treatment as prevention”という概念や,非HIV感染者に曝露前予防として抗HIV薬を用いることにより二次感染を予防しようとする試み(PrEP)も始まっている.かつては致死的疾患であったHIV感染症は,治療薬の進歩により患者の生命予後は著明に改善した.しかしながら,長期服薬に関連する既知および未知の副作用の懸念や,薬剤耐性ウイルスの蔓延リスクなどの懸念もあり,決して予断を許す状況ではない.一方,予後の改善に伴う患者の高年齢化により,これまでにはなかったさまざまな問題に対する対策の必要性も出てきている.
Key concepts: Medicine, Human immunodeficiency virus (HIV), Virology