1961Nihon Chikusan GakkaihoOpen access

Electrophoretic Changes of Casein by Heating and Influence of Sugars and Whey Protein

Kunio YAMAUCHI, Tomokichi TSUGÔ

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Abstract

カゼイン溶液を,単独に,あるいは糖または乳清蛋白質と混合して,加熱したときの電気泳動的変化を観察した.結果は次のとおりである.1. カゼイン(pH 6.7,2,5%のNa caseinateまたはCa caseinate)を単独に加熱したときは,100°C30分とでは,ほとんど変化しないが,120°C30分またはこれ以上の条件で加熱すると,α-,β-カゼイン峰が扁平になり,両者の易動度およびβ-カゼインの相対濃度が,わずかに減少する.この変化は,Na caseinate溶液を加熱したときも,Ca caseinate溶液を加熱したときも,同様に認められる.2. 120°C30分加熱の際,乳糖が4%共存すると褐色化するが,泳動図は糖無添加の場合とほとんど相違しない.グルコース4%共存の場合には,ひカゼイン峰が不均一で,かつ鋭い峰となり,β-カゼイン峰が著しく減少する.乳糖10%,120°C加熱,および乳糖4%,125°C加熱においても,の無添加の場合と比較すれば明らかに泳動図の差が認められる.3. カゼインと乳清蛋白質の混合液(混合比2.5:1)においては,100°C以下の加熱で,泳動図に顕著な変化が認められる.すなわち,見かけのα-カゼイン峰が不均一になるとともに,その濃度が増加し,一方,β-ラクトグロブリン峰は減少ないし消失する.泳動図はNacaseinate-乳清蛋白質を加熱したときと,Ca caseinate-乳清蛋白質を加熱したときとでは一致しない.またカゼインー乳清蛋白質混合液をレンネット処理後加熱した場合と,加熱後レンネット処理した場合とでも,泳動図が相違する.これらの理由について考察した.

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カゼイン溶液を,単独に,あるいは糖または乳清蛋白質と混合して,加熱したときの電気泳動的変化を観察した.結果は次のとおりである.1. カゼイン(pH 6.7,2,5%のNa caseinateまたはCa caseinate)を単独に加熱したときは,100°C30分とでは,ほとんど変化しないが,120°C30分またはこれ以上の条件で加熱すると,α-,β-カゼイン峰が扁平になり,両者の易動度およびβ-カゼインの相対濃度が,わずかに減少する.この変化は,Na caseinate溶液を加熱したときも,Ca caseinate溶液を加熱したときも,同様に認められる.2. 120°C30分加熱の際,乳糖が4%共存すると褐色化するが,泳動図は糖無添加の場合とほとんど相違しない.グルコース4%共存の場合には,ひカゼイン峰が不均一で,かつ鋭い峰となり,β-カゼイン峰が著しく減少する.乳糖10%,120°C加熱,および乳糖4%,125°C加熱においても,の無添加の場合と比較すれば明らかに泳動図の差が認められる.3. カゼインと乳清蛋白質の混合液(混合比2.5:1)においては,100°C以下の加熱で,泳動図に顕著な変化が認められる.すなわち,見かけのα-カゼイン峰が不均一になるとともに,その濃度が増加し,一方,β-ラクトグロブリン峰は減少ないし消失する.泳動図はNacaseinate-乳清蛋白質を加熱したときと,Ca caseinate-乳清蛋白質を加熱したときとでは一致しない.またカゼインー乳清蛋白質混合液をレンネット処理後加熱した場合と,加熱後レンネット処理した場合とでも,泳動図が相違する.これらの理由について考察した.

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カゼイン溶液を,単独に,あるいは糖または乳清蛋白質と混合して,加熱したときの電気泳動的変化を観察した.結果は次のとおりである.1. カゼイン(pH 6.7,2,5%のNa caseinateまたはCa caseinate)を単独に加熱したときは,100°C30分とでは,ほとんど変化しないが,120°C30分またはこれ以上の条件で加熱すると,α-,β-カゼイン峰が扁平になり,両者の易動度およびβ-カゼインの相対濃度が,わずかに減少する.この変化は,Na caseinate溶液を加熱したときも,Ca caseinate溶液を加熱したときも,同様に認められる.2. 120°C30分加熱の際,乳糖が4%共存すると褐色化するが,泳動図は糖無添加の場合とほとんど相違しない.グルコース4%共存の場合には,ひカゼイン峰が不均一で,かつ鋭い峰となり,β-カゼイン峰が著しく減少する.乳糖10%,120°C加熱,および乳糖4%,125°C加熱においても,の無添加の場合と比較すれば明らかに泳動図の差が認められる.3. カゼインと乳清蛋白質の混合液(混合比2.5:1)においては,100°C以下の加熱で,泳動図に顕著な変化が認められる.すなわち,見かけのα-カゼイン峰が不均一になるとともに,その濃度が増加し,一方,β-ラクトグロブリン峰は減少ないし消失する.泳動図はNacaseinate-乳清蛋白質を加熱したときと,Ca caseinate-乳清蛋白質を加熱したときとでは一致しない.またカゼインー乳清蛋白質混合液をレンネット処理後加熱した場合と,加熱後レンネット処理した場合とでも,泳動図が相違する.これらの理由について考察した.

Key concepts: Casein, Chemistry, Whey protein, Food science, Sodium Caseinate, Electrophoresis, Chromatography

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