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Notes on the Aedes (Finlaya) chrysolineatus Subgroup in Japan and Korea (Diptera: Culicidae)

宮城 一郎

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Abstract

日本(北海道,青森,長崎,沖縄)及び朝鮮Seoul, Cheju Is.産のAedes (Finlaya) chrysolineatus subgrupに属する294個体(成虫:147,幼虫147)の標本はKnight (1947,1968),佐々(1950),及び榊原等(1962)の記載に従って3種Aedes (Finlaya) japonicus (Theobald) 1901, Aedes (F.) koreicus (Edwards) 1917, Aedes (F.) koreicoides Sasa et al 1950に同定された.この内japonicusは日本,台湾,朝鮮,中国,ソ連に広く分布する種で,朝鮮,中国,日本(?)に分布するkoreicusに酷似し,両種を区別している主要な特長に変異が見られ,〓混乱が生じて来た.著者は各地の標本をもとに主要な特長の変異性を調べSeoul産のkoreicusと比較した結果,両種の間に次の様な形態的特長を改めて確認した.幼虫はjaponicusでは先方1-4本の呼吸管棘が異常に発達し,棍棒状で広間隔に位置するのに対し,koreicusはすべての呼吸管棘が略同じ大きさで歯状をなし,等間隔に位置する.成虫ではjaponicusはssp (subspiracular area)の白色扁平鱗を全く欠く(極稀に北海道産の標本に1-2個の白色扁平鱗が見られた)がkoreicusでは常に2-20個の白色扁平鱗を有する.上記の他従来同定に用いられた後脚第4〓節の基白帯があげられるが,変異しやすく,特に北海道産はkoreicusと同様第4〓節にも白帯を有する個体が多く,この特長だけでは両種は区別出来ない.山口等(1950)は北海道にもkoreicusが分布することを認めているがjaponicusの誤同定の可能性が大きく,著者はkoreicusは本邦に分布しないと考えている.沖縄,台湾のjaponcusは日本本土産に比較してppn (posteria pronotum)の白色扁平鱗が少なく,頭頂中央部の白色直立又状鱗が多いことから亜種,Aedes japonicus shintiensisとして連(1962),及びKnight (1968)は取扱っているが,この2形質は変異性にとみ,九州産の同一地域から得た個体間にも可成りの変異が見られ,それ等の多くは台湾産と全く区別出来なかったので台湾,沖縄産もjaponicusと同定し,Ae. shintiensisはここではjaponicusのsynonymとして取扱った.佐々等(1950)によって北海道から最初に記載されたkoreicoidesは後に榊原等(1962)によって幼虫,蛹が記載され,chrysolineatus subgroupに属する一種として取扱われて来たが最近Knight (1968)が発表した東南アジア(日本含む)産のchrysolineatus subgroupのモノグラフ中には本種は記録されていない.榊原等が指摘している様に本種の幼虫の形態がこのsubgroupに属するすべての種と大いに異なり,Ae. (F.) nipponicus LaCasse et alに似ているなど,本種をこのsubgroupに入れることには多少の疑問があり,今後検討の余地はあるが著者は成虫の外部形態がkoreicusに似ていることから本論文ではKnight (1968)が提唱したchrysolineatus subgroupの一種として取扱った.日本及び朝鮮産の3種は本文中の検索表によって容易に区別出来る.

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日本(北海道,青森,長崎,沖縄)及び朝鮮Seoul, Cheju Is.産のAedes (Finlaya) chrysolineatus subgrupに属する294個体(成虫:147,幼虫147)の標本はKnight (1947,1968),佐々(1950),及び榊原等(1962)の記載に従って3種Aedes (Finlaya) japonicus (Theobald) 1901, Aedes (F.) koreicus (Edwards) 1917, Aedes (F.) koreicoides Sasa et al 1950に同定された.この内japonicusは日本,台湾,朝鮮,中国,ソ連に広く分布する種で,朝鮮,中国,日本(?)に分布するkoreicusに酷似し,両種を区別している主要な特長に変異が見られ,〓混乱が生じて来た.著者は各地の標本をもとに主要な特長の変異性を調べSeoul産のkoreicusと比較した結果,両種の間に次の様な形態的特長を改めて確認した.幼虫はjaponicusでは先方1-4本の呼吸管棘が異常に発達し,棍棒状で広間隔に位置するのに対し,koreicusはすべての呼吸管棘が略同じ大きさで歯状をなし,等間隔に位置する.成虫ではjaponicusはssp (subspiracular area)の白色扁平鱗を全く欠く(極稀に北海道産の標本に1-2個の白色扁平鱗が見られた)がkoreicusでは常に2-20個の白色扁平鱗を有する.上記の他従来同定に用いられた後脚第4〓節の基白帯があげられるが,変異しやすく,特に北海道産はkoreicusと同様第4〓節にも白帯を有する個体が多く,この特長だけでは両種は区別出来ない.山口等(1950)は北海道にもkoreicusが分布することを認めているがjaponicusの誤同定の可能性が大きく,著者はkoreicusは本邦に分布しないと考えている.沖縄,台湾のjaponcusは日本本土産に比較してppn (posteria pronotum)の白色扁平鱗が少なく,頭頂中央部の白色直立又状鱗が多いことから亜種,Aedes japonicus shintiensisとして連(1962),及びKnight (1968)は取扱っているが,この2形質は変異性にとみ,九州産の同一地域から得た個体間にも可成りの変異が見られ,それ等の多くは台湾産と全く区別出来なかったので台湾,沖縄産もjaponicusと同定し,Ae. shintiensisはここではjaponicusのsynonymとして取扱った.佐々等(1950)によって北海道から最初に記載されたkoreicoidesは後に榊原等(1962)によって幼虫,蛹が記載され,chrysolineatus subgroupに属する一種として取扱われて来たが最近Knight (1968)が発表した東南アジア(日本含む)産のchrysolineatus subgroupのモノグラフ中には本種は記録されていない.榊原等が指摘している様に本種の幼虫の形態がこのsubgroupに属するすべての種と大いに異なり,Ae. (F.) nipponicus LaCasse et alに似ているなど,本種をこのsubgroupに入れることには多少の疑問があり,今後検討の余地はあるが著者は成虫の外部形態がkoreicusに似ていることから本論文ではKnight (1968)が提唱したchrysolineatus subgroupの一種として取扱った.日本及び朝鮮産の3種は本文中の検索表によって容易に区別出来る.

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Main findings

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日本(北海道,青森,長崎,沖縄)及び朝鮮Seoul, Cheju Is.産のAedes (Finlaya) chrysolineatus subgrupに属する294個体(成虫:147,幼虫147)の標本はKnight (1947,1968),佐々(1950),及び榊原等(1962)の記載に従って3種Aedes (Finlaya) japonicus (Theobald) 1901, Aedes (F.) koreicus (Edwards) 1917, Aedes (F.) koreicoides Sasa et al 1950に同定された.この内japonicusは日本,台湾,朝鮮,中国,ソ連に広く分布する種で,朝鮮,中国,日本(?)に分布するkoreicusに酷似し,両種を区別している主要な特長に変異が見られ,〓混乱が生じて来た.著者は各地の標本をもとに主要な特長の変異性を調べSeoul産のkoreicusと比較した結果,両種の間に次の様な形態的特長を改めて確認した.幼虫はjaponicusでは先方1-4本の呼吸管棘が異常に発達し,棍棒状で広間隔に位置するのに対し,koreicusはすべての呼吸管棘が略同じ大きさで歯状をなし,等間隔に位置する.成虫ではjaponicusはssp (subspiracular area)の白色扁平鱗を全く欠く(極稀に北海道産の標本に1-2個の白色扁平鱗が見られた)がkoreicusでは常に2-20個の白色扁平鱗を有する.上記の他従来同定に用いられた後脚第4〓節の基白帯があげられるが,変異しやすく,特に北海道産はkoreicusと同様第4〓節にも白帯を有する個体が多く,この特長だけでは両種は区別出来ない.山口等(1950)は北海道にもkoreicusが分布することを認めているがjaponicusの誤同定の可能性が大きく,著者はkoreicusは本邦に分布しないと考えている.沖縄,台湾のjaponcusは日本本土産に比較してppn (posteria pronotum)の白色扁平鱗が少なく,頭頂中央部の白色直立又状鱗が多いことから亜種,Aedes japonicus shintiensisとして連(1962),及びKnight (1968)は取扱っているが,この2形質は変異性にとみ,九州産の同一地域から得た個体間にも可成りの変異が見られ,それ等の多くは台湾産と全く区別出来なかったので台湾,沖縄産もjaponicusと同定し,Ae. shintiensisはここではjaponicusのsynonymとして取扱った.佐々等(1950)によって北海道から最初に記載されたkoreicoidesは後に榊原等(1962)によって幼虫,蛹が記載され,chrysolineatus subgroupに属する一種として取扱われて来たが最近Knight (1968)が発表した東南アジア(日本含む)産のchrysolineatus subgroupのモノグラフ中には本種は記録されていない.榊原等が指摘している様に本種の幼虫の形態がこのsubgroupに属するすべての種と大いに異なり,Ae. (F.) nipponicus LaCasse et alに似ているなど,本種をこのsubgroupに入れることには多少の疑問があり,今後検討の余地はあるが著者は成虫の外部形態がkoreicusに似ていることから本論文ではKnight (1968)が提唱したchrysolineatus subgroupの一種として取扱った.日本及び朝鮮産の3種は本文中の検索表によって容易に区別出来る.

Key concepts: Aedes, Geography, Zoology, Biology, Virology, Dengue fever

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