2006•Journal of the Society of Materials Science JapanOpen access

II : Gas Phase Crystal Growth and Characterization of New Magnetic Oxide Thin Films

Katsuhisa Tanaka, Koji Fujita

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Abstract

半導体と p 型半導体の電子構造の違いに基づき pn 接合の 界面においてユニークな電子構造が形成され,ダイオー ドやトランジスタとして整流作用や電気信号の増幅など が達成されてきた.スピンエレクトロニクスでは電荷の 正負に加えて電子のスピンの上向き・下向きも情報とし て加味し,新しい概念に基づいて新規なトランジスタや メモリを生み出すことが試みられている.具体的には, スピントランジスタ,トンネル磁気抵抗素子,MRAM (magnetoresistive random access memory) などのデバイ スの開発が進められている.ここで重要になる物質は磁 性半導体であり,現在エレクトロニクスやオプトエレク トロニクスの分野で汎用されている GaAs 系の半導体に Mn イオンを添加した化合物などで特性評価が行われて いるが,この系ではキュリー温度が低い(室温以下)こ とが短所となっている.室温で強磁性あるいはフェリ磁 性となり,しかも半導体であって電気伝導率も高い物質 が多くの研究者によって探索されている.その候補とし て酸化物の研究も活発である.Mn ドープ ZnO における 室温強磁性の理論的予測 1) や Co ドープ TiO2 薄膜におけ る強磁性の発現 2) が酸化物磁性半導体研究の一つの引き 金となって,さまざまな酸化物半導体と磁性元素との組 合せが試みられている.一方で磁性体を半導体化すると いうアプローチも重要であり,著者らはそのような視点 から新しい酸化物磁性半導体を探索している. スピンエレクトロニクスにおいてデバイスを実現するた めには良質の薄膜を得る必要がある.それには気相合成 が適している.本稿でも述べるスパッタ法は今日では工業 レベルでも頻繁に用いられる手法の一つである.また,分 子線エピタキシー (MBE),化学気相成長 (CVD),パル スレーザー蒸着 (PLD) などを利用すれば原子レベルで平 滑な薄膜が得られる.一方,薄膜は光の透過率を増加さ せる上でも有利である. 「透明な磁性体」ができれば,磁 性による光信号の制御(磁気光学)と光を利用したスピ ンの制御(光磁気現象)が効果的に行えるデバイスが実 現する.

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半導体と p 型半導体の電子構造の違いに基づき pn 接合の 界面においてユニークな電子構造が形成され,ダイオー ドやトランジスタとして整流作用や電気信号の増幅など が達成されてきた.スピンエレクトロニクスでは電荷の 正負に加えて電子のスピンの上向き・下向きも情報とし て加味し,新しい概念に基づいて新規なトランジスタや メモリを生み出すことが試みられている.具体的には, スピントランジスタ,トンネル磁気抵抗素子,MRAM (magnetoresistive random access memory) などのデバイ スの開発が進められている.ここで重要になる物質は磁 性半導体であり,現在エレクトロニクスやオプトエレク トロニクスの分野で汎用されている GaAs 系の半導体に Mn イオンを添加した化合物などで特性評価が行われて いるが,この系ではキュリー温度が低い(室温以下)こ とが短所となっている.室温で強磁性あるいはフェリ磁 性となり,しかも半導体であって電気伝導率も高い物質 が多くの研究者によって探索されている.その候補とし て酸化物の研究も活発である.Mn ドープ ZnO における 室温強磁性の理論的予測 1) や Co ドープ TiO2 薄膜におけ る強磁性の発現 2) が酸化物磁性半導体研究の一つの引き 金となって,さまざまな酸化物半導体と磁性元素との組 合せが試みられている.一方で磁性体を半導体化すると いうアプローチも重要であり,著者らはそのような視点 から新しい酸化物磁性半導体を探索している. スピンエレクトロニクスにおいてデバイスを実現するた めには良質の薄膜を得る必要がある.それには気相合成 が適している.本稿でも述べるスパッタ法は今日では工業 レベルでも頻繁に用いられる手法の一つである.また,分 子線エピタキシー (MBE),化学気相成長 (CVD),パル スレーザー蒸着 (PLD) などを利用すれば原子レベルで平 滑な薄膜が得られる.一方,薄膜は光の透過率を増加さ せる上でも有利である. 「透明な磁性体」ができれば,磁 性による光信号の制御(磁気光学)と光を利用したスピ ンの制御(光磁気現象)が効果的に行えるデバイスが実 現する.

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Key contribution

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Method / approach

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Main findings

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Limitations

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Applications

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半導体と p 型半導体の電子構造の違いに基づき pn 接合の 界面においてユニークな電子構造が形成され,ダイオー ドやトランジスタとして整流作用や電気信号の増幅など が達成されてきた.スピンエレクトロニクスでは電荷の 正負に加えて電子のスピンの上向き・下向きも情報とし て加味し,新しい概念に基づいて新規なトランジスタや メモリを生み出すことが試みられている.具体的には, スピントランジスタ,トンネル磁気抵抗素子,MRAM (magnetoresistive random access memory) などのデバイ スの開発が進められている.ここで重要になる物質は磁 性半導体であり,現在エレクトロニクスやオプトエレク トロニクスの分野で汎用されている GaAs 系の半導体に Mn イオンを添加した化合物などで特性評価が行われて いるが,この系ではキュリー温度が低い(室温以下)こ とが短所となっている.室温で強磁性あるいはフェリ磁 性となり,しかも半導体であって電気伝導率も高い物質 が多くの研究者によって探索されている.その候補とし て酸化物の研究も活発である.Mn ドープ ZnO における 室温強磁性の理論的予測 1) や Co ドープ TiO2 薄膜におけ る強磁性の発現 2) が酸化物磁性半導体研究の一つの引き 金となって,さまざまな酸化物半導体と磁性元素との組 合せが試みられている.一方で磁性体を半導体化すると いうアプローチも重要であり,著者らはそのような視点 から新しい酸化物磁性半導体を探索している. スピンエレクトロニクスにおいてデバイスを実現するた めには良質の薄膜を得る必要がある.それには気相合成 が適している.本稿でも述べるスパッタ法は今日では工業 レベルでも頻繁に用いられる手法の一つである.また,分 子線エピタキシー (MBE),化学気相成長 (CVD),パル スレーザー蒸着 (PLD) などを利用すれば原子レベルで平 滑な薄膜が得られる.一方,薄膜は光の透過率を増加さ せる上でも有利である. 「透明な磁性体」ができれば,磁 性による光信号の制御(磁気光学)と光を利用したスピ ンの制御(光磁気現象)が効果的に行えるデバイスが実 現する.

Key concepts: Materials science, Characterization (materials science), Thin film, Crystal growth, Oxide, Chemical engineering, Phase (matter), Gas phase

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